長門さんのお色直し Ver.1.1  団長の改造はこちら


まず、弦とブリッジ等を外して、準備です。


長門をひっくり返して、配線の確認。
使われている配線がちょっと太め?って気もしますが、今回はそのままで。

レスポールの配線図(正確には実線図ですね。ギタマガのカスタマイズ倶楽部って本を参考にしています。)と見比べると若干違うのですが、ひとつひとつ追いかけていくと問題無さそうです。

導電塗料もちゃんと塗られておりますね。

コンデンサーの値を確認するのを忘れていました。


右下がリア用のボリュームポッドです。

なので、黒い同軸ケーブルがリアから来ている配線ですね。

どの部分もハンダ付けがあまり綺麗ではありません。 


リア用のポッド。

黒いケーブルから出ている白い配線がリアのホットですね。

ポッド本体にハンダ付けされているのが、コールドとアース。

とりあえず、確認終了。



さて、ピックアップを外しにかかります。

フロントとリアで見た目が違いますよね。

ピックアップ周りに隙が有るか無いか。

リアが廉価モデルっぽく感じます。故に、これは純正であろうと。

いずれにしても外せば判明するはず。


で、外してみました。

左がフロントです。

リアとは明らかに違いますが、DとかSとも違います。

両方共、何も書かれていません。

ステー(と言っていいのか?)を外すと・・・。


ご覧のとおり。



メーカー名どころか、型番さえ書かれていません。

真ん中の黒いのは磁石ではなく、ポールが磁石になっているようです。

正体は不明でしたが、リアと作りが全然違います。

他のギターから移植された可能は十分ありそうです。


で、こちらがリアです。

真ん中が磁石になっています。

周りのプラケースが安価感を醸し出していますね。


ギターに繋がっているケーブルを切断し、じっくり見てみます。

出ている配線は2本。上の配線はボディアースされており、
黒い同軸ケーブルの網線と、下の配線(恐らくホット)が
同軸の内側の配線と、それぞれ結線されています。


ちょっとわかりづらいですが、買った状態のディマジオはコールドと裸線のアーズが既に結線されていました。

まずは通電するか、写真左下からの線(SGにつながっています)と直結しました。

アンプと繋いで、ピックアップにドライバーをくっつけると「カチカチ」音がします。
どうやら、断線は無いようです。
念のため繋ぎ方を逆にしてみましたが、どちらでも音がします。
後者が「フェイズアウト」(のはず)ですね・・・。


通電の確認ができたので、ここから一気に配線しちゃいます。

リアポッドに結線されている配線を外し、不要のハンダを吸い取ります。


同じケーブルを使う事に気が引けたので、在庫のベルデンに変更します。

赤線がPUのホット、緑線がアースとコールドに繋がります。

無いと思っていた赤線の在庫がありました。

で、2本をボディに貫通している穴に通します。


で、そのまま通せば良いのですが、手元にこんなモノがありました。

「収縮チューブ」

ご存知かと思いますが、結線した部分の絶縁や保護等に使われます。

熱で収縮するんですよね。

取り替えた配線のハンダ部分を保護するだけに使うのはもったいないかな?

とか、穴を通すときに便利かな?とか思ったもんで・・・。


取り替えた配線を1本にまとめてみました。


ちょっとわかりづらいですが、熱処理の後です。

ドライヤーでゆっくり加熱すると、少しずつ縮んでいきます。


穴に通して、表側に「こんにちわ」したところです。

U字になっているのが、フロントの配線です。

見た目だけで、特にまとめなくても良かった感がしなくもないです。


本日の主役登場です。


上の緑の配線と結線されているのが、D君のコールドとアースです。

買った状態で一つにまとまられていました。

真ん中の黒と白の配線は、2つのPUを直列に繋いである部分です。

下の赤線はD君のホット。


ここで、本来の使い方をされる収縮チューブ。

はんだ付けする前に通しておかないと、めんどくさい事に。


加熱前。


加熱後。

ガッチリとまり、絶縁と保護になります。

ビニールテープを巻くよりはいいかと。

とりあえず結線終了です。


付属品のスプリングとネジ。

スプリングが、かなり長くて付けられません。

ネジは元のものより細い(やはりインチ規格なのかな?)ので

こちらと交換します。


左が元々のスプリング。右が付属のスプリングです。

これだけ違えば、ハマるわけないです。


で、装着後。


長門に取り付け完了です。

もとの状態からすると、見た目にも高級感というか、「取り替えました」感が出て、気分的は上々です。

あとは、どんな音が出るかだけですね。

早速、弦を張ります。

この前購入したアーニー。


どんなもんでしょ?
ここまでやると、フロントもゼブラにしたくなりますね。
付いているPUの音自体は、太くて音も悪くないような気もするので
当面はこのままと思いますが。

肝心のD君の音ですが、カラッとしていて高音が強く出ているように思います。
もとのPUより音の太さは多少スポイルされたかもしれませんが、
フロントとのキャラクターが全然違うので、非常に気に入りました。

となると、ハーフトーンがどうなるか?
ポジションを切り替えると・・・・・・・・・・・・・・・・?

ありゃ?音が出ない。出ないというか、ほとんど聞こえない。
で、ボリュームを少し絞ると音が出る。が、低音が出てない。

ん?なんじゃこりゃ?

ポッドの結線は同じ所に繋がれているのは間違いない。

説明書に注意書きがあったことを思い出し、読み返してみると・・・。

「他のピックアップとミックスで使用した時に音が小さく低音の出ないフェイズアウトになる場合があります。」

参ったな、こりゃ。繋ぎ直さなくては〜。

最後にオチがつきました。


で、直してみました。
アースのハンダが綺麗にいかなかったですが、もういいかぁ。
この写真と配線が逆になっていることがお分かりかと思います。
要はホットとコールドを反対に繋いだだけです。

直しながら、D君から出ているコールド配線がアースと結線されていることを
思い出して、ちょっと気になったのですが、とりあえず配線を変えてみました。

アンプに繋いで漏電していないか確認しながら、ハーフトーンで音を出してみる。
おぉ、普通に出ました。よかったよかった。

ここで、ビリビリきたら笑えたのですが。


なんとか手さぐり状態ではありましたが、無事お色直しが終了です。

ハーフトーンの音ですが、以前よりこもった感じはしなくなりました。
まだ試していないのですが、エフェクターのかかり具合にも変化があるかもしれませんね。

後々、フロントを変えるのであれば、歪まないウォーム系の物がD君と相性が良いのでしょうか。